北海道旅行2日目:富良野〜小樽〜積丹半島〜札幌:晴れ

6時起床。昨晩早く寝たせいか、それほど眠くはないが、喉が痛い。風邪か。それとも単に乾燥しているせいか。7時スタートの朝食に合わせて部屋を出る。朝食を食べる場所は何か会社の食堂のようだった。いけていないが仕方ない。和洋食のバイキングで、僕は洋、彼女は和を選択。
8時半ごろ出発し、北西の方角へ向かう。国道38号線を通って赤平を目指す。レンタカーのプラッツにも大分慣れてきたので、車の動力性能を100%発揮して走る(つまりはガスペダル全開、ということである)。北海道には飛ばす人が多いと聞いていたけれど、走っている限りそんなことはない。と思ったが、僕たちが十分速いスピードで走っているからだったりして。さて、赤平にたどり着いたものの、見所がどこにあるかは調べていなかったので、よく分からず。行けば何とかなると思っていたが、甘かった。そのまま通過し、滝川ICから道央自動車道にのる。目指すは札幌を通過して札樽(さっそん)自動車道経由、小樽である。
ほとんどノンストップで小樽に11時ごろ到着。高速も直線が多くて走りやすく(眠くなりそうだけど)、そして車も少ないので快適であった。また、北海道の人はキープレフトの原則を守っている人が多いのには驚いた。追い越しを完了するとすぐに左車線に戻り、遅いくせに追い越し車線を延々と走っているようなクルマはいなかった。昼食に回転寿司を食べようということになり、ネットに接続して検索。インターネット万歳! 石原裕次郎記念館近くのサティにある「海天丸」という店に行く。2人で9皿とり、2000円ちょっと。活平目が一番美味であった。
先を急ぐ。僕たちの旅は忙しい。1つ所でゆっくりするというのはあまり性に合わないようだ。以前はアマンで長期間ゆっくり過ごすという旅に憧れたこともあったけれど、最近はまったく違う。クルマに乗り始めたのが大きいのだろう。常に移動していないといけないという強迫観念に駆られている。積丹半島をひた走り、西の突端、神威(かむい)岬に到着。いきなり、「女人禁制の地 神威岬」と書かれていて驚く。さすがに今ではそんなことはないが、それなら看板を外せば良いのに、外さないのはそれなりの意味(意地?)があるのだろう。岬は先の方まで歩けるようになっているのだが、それがなかなか大変な道だった。が、20分以上かけて歩いた甲斐はあった。僕の中ではこの旅のハイライトである。空は青く、そして180度以上見渡す限りの水平線。近くに見える海は澄み切っていた。また写真を撮りまくる。ただ、帰り道は疲れてちょっと辛かった。ここは歩き易い格好で行かねばならない。僕のようにコットンスーツにサイドゴアブーツなどで行ってはいけない。あまりに辛かったので、売店でソフトクリームを食べる。味は平均点だったが、疲れた体には嬉しかった。
次はちょっと北上し、島武意(しまむい)海岸。ここを選んだのはまっぷるに「積丹岬の観光は島武意海岸からの眺めがベストと言われている」と書かれていたからである。中が真っ暗な歩行者用トンネルを抜けると、海岸が眼下に見える。確かにきれいだ。が、神威岬のほうが良い。海岸には降りられるようになっていたので、当然のように降りてみる。これが失敗だった。降りて見るより上からの眺めの方が良い。そして、思っていたより距離があった。降りるのはまだいいが、登るのはかなり辛い。息を切らして何とか登り切ると、脚が筋肉痛で震えていた。しかし、さらに上の灯台があったのでやけくそで上がってみる。もう本当にヘロヘロである。体力を使い切ってしまった。疲れきったところで、札幌に向かう。時間は既に17時。そして現在地は積丹半島の西の端である。今晩はなかなか眠れなさそうだ。
来た道を小樽まで帰り、しかしそこから札幌までは高速道路ではなく、定山渓レークラインという山道を敢えて通る。彼女が運転したのだが、かなりいい道だった。関東なら走り屋がいくらでも集まってくるだろう。しかし、ここにはクルマはほとんどおらず、快適に自分たちのペースで走り抜けることが出来た。レークラインを抜けてからは国道230号線で札幌に向かう。目指すは今日の夕食、すすきのにあるジンキスカン屋「だるま 支店」である。
「だるま」到着は20時ごろ。有名店らしく、店の前には行列が出来ていた。列がかなり長いので止めようかとも思ったが、待ってみることに。すると、思いのほか進むのが早く、30分待ちくらいで席に着くことが出来た。席に着いた途端、デフォルトで2人前のジンギスカンが供される。回転が早いのはメニューが1種類しかないから注文の手間が省けることもあるのだろう。ライス大盛りと小を頼んで食べ始める。ここの肉はラム(生後1年以内)ではなく、マトン。しかし、この肉がくさみもほとんどなく、やわらかくて非常に美味しい。結局、肉を1人前追加しただけで満腹になり、30分くらいで終了。脂っこい料理ではあるが、とても美味しかった。また明日にでも食べたいなぁと思いつつ、店をあとにする。
宿泊先である北広島プリンスホテルに到着したのは10時半ごろ。ここも値段で選んだのだが、よく言えば庶民派のホテルである。従業員と接すれば一発で分かる。まあ文句を言うつもりはないが。しかし、プリンスが一流ホテルであると思っている人はもういないとは思うのだが、いるのだろうか。何か幻想のようなものがあるような気はするのだが。
過密スケジュールのためか、かなり疲れていたため、彼女の入浴中に睡魔に襲われ、そのままコンタクトも外さずに眠りに就いてしまう。明日は少しはゆっくり出来る予定である。