ハワイ島6日目(すばる望遠鏡)

5時半起床。旅なのに、普段の平日よりも早起きである。

6時にホテルを出発して、コナまで南下。予約していた 4WD(ランドクルーザー)をピックアップする。マウナケア山頂の「すばる望遠鏡」を見に行くのに、4WD が必要だったのである。 クルマを借りたのは、Harper Car and Truck Rental という店(コナ店を利用)。予約は日本から Web と電話(予約確認のために電話が必要だったのである)で済ませていた。そして、ここはとても良いレンタカー屋さんだった。何よりクルマがきれいなのである。貸出前、貸出後にしっかりクルマをチェックしていたのが(クルマの下回りまで、鏡を使って)、きちんとした仕事を印象付けていた。

マウナケア山頂に行くのに、わざわざ別に 4WD を借りるのは3つ理由がある。1つ目の理由は、端的に物理的に 4WD が必要だということ。マウナケア山のオニヅカ ビジターセンターから上の道は、未舗装であり、4WD が必要とされる(2WD でも何とかなるかもしれないが、最悪の場合、転落のリスクがある)。

2つ目は、この Harper 以外のレンタカー会社のクルマは、オニヅカ ビジターセンターより上は、保険が適用されないという点である。何かあったら実費を支払わされる可能性がある。

3つ目は、ツアーの送迎が高額という理由である。最初は自分で危険を伴う運転をするよりも、往復のクルマを出してくれるツアーを予約しようと思ったが、調べてみたら、これがあまりに高額だったので、自分で運転していくことにしたのである。

この日借りたのはトヨタランドクルーザー。初めてランクルを運転したが、やはり素晴らしいクルマであった。高速道路も快適に運転できるし、何より悪路をものともしない頑丈さ、抜群の安心感にとても心惹かれた。日本でも人気があるのもうなずける(しかし冷静に考えて、日本でランクルの性能を活かせるほどの悪路を走ることがどれほどあるのだろうか?)。

これを見て参考にするかもしれない人のために、時間のことを書いておこう。7時にレンタカーを予約しており、手続きが終わって出発したのが7時半ごろ。標高 2,700m のオニヅカ ビジターセンター到着が 8:50 ごろ。寒さ対策として持参したダウンジャケットとダウンパンツを着込み(ハワイに行くのにダウンジャケットを持っていこうと考える人はあまりいないだろう。しかしオニヅカ ビジターセンターで星を見ることがあるのなら、コンパクトにしたダウンジャケットを持参することをお勧めする)、高山病対策として、水を飲みながら9時半ごろまでそこで高地に身体を慣らして(本来は1時間が推奨らしい)、9:30 に再び登り始める。

そこからは、Harper で教えてもらった通り、ランドクルーザーのギアを 2WD から 4WD(それも Lo のほう)に切り替える。9マイルの上り道の後、すばる望遠鏡に到着したのが10時過ぎ。10時半からの見学予約に、少し余裕をもって到着できた。なお、すばる望遠鏡の見学予約は、オフィシャル サイトから自分で行える。早めに予約しておくことをお勧めする。

そこは初めて経験する(そして今後二度と経験しないかもしれない)標高 4,200m の世界である。まず植物が見当たらない。雲が眼下に見える。風が強く、寒い(ニット帽、ダウンジャケット、ダウンパンツでちょうどよい)。でも日射しは強い(強力かつ有害な紫外線を浴びている感じがする)。望遠鏡の施設がポツポツとあり、まるで昔テレビで見た宇宙基地や(そんなものがあるとして)、はたまた月の表面のような様相を呈している。 DSC_4975

そしてすぐに高山病との戦いが始まる。最初は何ということもないが、徐々に血液中の酸素が薄くなり、様々な障害が出始める。まず頭が痛くなる。そして体がだるくなる。少し斜面を上っただけで苦しい。なぜか腰も痛くなる。眠くもなる。ここの酸素濃度は通常の40%しかないそうだ。 そして予約していた時間になり、建物の内部からドアが開いて、すばる望遠鏡の施設内の見学が始まる。

見学は日本人女性が案内してくださった(この時間の見学者は我々だけだった)。全部は思い出すことができないが、様々なことを伺った。最大で129億年前の光を捕えることが出来ること(なお、この宇宙が生まれたのは約138億年前と言われている)、レンズを構成する直径 8m 以上ある鏡の製造には、多大な時間と労力、そして費用が掛かったこと。この光を集める「鏡」のメンテナンスを行う設備(塩酸での洗浄や真空蒸着など)も、ここ山頂の施設内にあること(3年に一度メンテナンスするらしい)。ここで働いているのは主にエンジニアとオペレーターで、昼間はエンジニアが観測に必要な作業を行い、夜にオペレーターがやってきて観測を行うこと(研究者がこの施設に来ることは、ほとんどないらしい)。オペレーター以外の人は毎日ヒロから通勤していること、観測データは光ファイバーケーブルでヒロの拠点を経由して日本の三鷹にある国立天文台に送られること、など。非常に興味深い話を聞くことが出来て大満足した。 DSC_4979

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しかし、その間にも高山病による頭痛はひどくなっており、下りの運転はなかなか辛いものだった。眠気との戦いもあった(道を踏み外して転落しなくて良かった)。オニヅカ ビジターセンターで休憩する。

少し眠り、頭痛薬を飲み、12時に開店したばかりの売店で買ったチョコレート菓子を一口食べたりして、少しずつ回復していく。 それでもまだ残る頭痛を我慢しながら、コナまで1時間強のドライブ。

Harper でレンタカーを返却して、同じモールにあるコナ マウンテン コーヒー(妻がWebで見つけて注目していた店)でコーヒー豆とチョコレート菓子を買い求める。 そして、ようやく遅めの昼食。

コナ ブリューイングでピザとビール。朝食も食べていなかったので、かなりの空腹だった。ピザ(小)を2枚と、パイナップル IPA というシーズナル ビールをグラスで1杯(クルマの運転があるので、妻は飲めず)。ピザもビールも美味しかった(少し高かったけど)。帰りにお土産(コナ ブリューイングのグッズ)も買う。 DSC_5019

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前回足しげく通った、Island Natural を久しぶりに訪問。一通り店内を眺めて、ショッピングバッグを買う(妻はアメリカのショッピングバッグが大好きなのである)。前回も買った帆布のバッグを追加で1つと(「前に買ったものはだいぶん古くなったので」)、新しく見つけたナイロンのバッグを買い求める。 DSC_5040

続いて Mrs. Barry's Kona Cookies でクッキー。なぜか倉庫街のようなところでひっそりと地味に営業している、でも美味しいクッキー屋さん。知る人ぞ知るという感じの店である。 Mrs. Barry's Kona Cookies

続いて Kailua Candy Company というチョコレート屋さん。ここは妻が新しく見つけた店で、上のクッキーやさんの近くにある。行ってみると、おじいさんとおばあさんがやっている、手作りチョコレートを売っている素敵なお店だった。初めてだというと、実際に手造りをしているという裏手のキッチンを紹介してくれた。味も美味しいので、これを読んでいる人がもし居たら、ぜひ機会があれば訪問してチョコレートを買い求めてほしいと思う。そして次回僕たちがハワイ島を訪れるときも店が営業していますように! Kailua Candy | Premier Hawaiian Candy DSC_5042

Mauna Lani Shops のアイスクリーム屋さんで恒例の Tropical Dreams のアイスクリームを買って食べる。先日訪問した時は冷凍庫が壊れてアイスクリームが溶けてしまったと言っていたのだが、すでに直っていて良かった。この日のセレクションはコナコーヒー味。もちろん美味しかったが、これは他の味に比べて、少し食感が軽い感じがするアイスクリームだった(僕たちは詰まった感じの食感のほうが好み)。

ホテルに戻って、夕日を見ながらプールとジャグジー。夕食は部屋でワイン、チーズ、ケトルチップス、ドリトス。 DSC_5057

ハワイ島5日目(Pu'u Wa'a Wa'a)

一昨日登れなかった Pu'u Wa'a Wa'a という噴石丘(英語では Cinder Cone というらしい)へ。

6時に起床して7時ごろ出発、Pu'u Wa'a Wa'a 登り口の駐車場にクルマを停めて、歩き始めたのは8時ごろ。戻ってきたのは12時ごろだったので、約4時間のハイキングだった。

それもなかなか疲れるハイキングだった。 まず駐車場から山の麓までの道のりがなかなか遠く(そして歩いていて面白い道ではなかった)、それだけで1時間を費やしてしまう。そこから先、少し登山(というかハイキング)らしくなってからは、結構急な登りになり、麓までの歩行で体力を消耗してしまった妻は、なかなか前に進めなくなってしまう。 DSC_4898

苦しみながらもなんとか歩を進める。ゆっくりでもよいから足を運ぶ。それが大事だ。

頂上付近で、後ろから来た健脚のグループに抜かれるが、どうにか山頂(正確には山ではないが、頂ではある)に到着。抜いていったグループの一人は、渋谷に住んだことがあって(そこでシェフをしていたらしい)、今は大阪出身の奥さんとハワイ島で暮らしているとのことだった。その彼が頂上で我々二人の写真を撮ってくれた。

頂上でしばし休憩し、写真を撮り、眺めを楽しむ。360度パノラマビューの素晴らしい眺望。苦労して登ってきた甲斐があった。No Pain, No Gain. やはりそうか。マウナケア、コハラ、マウナロア、フアラライというハワイ島の大きな山々(休火山と活火山)が、そこからは見えた。 DSC_4920

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帰りは来た道を戻るだけなので、ずっと下りである。したがって僕たちの弱い心肺機能への負荷はないものの、今度は脚の筋力をかなり使う下りだった。おまけにグラベルで滑りやすく、何度か転びそうになり、少し神経も使う下りだった。

そして我々はまたしても疲れた…。我々の旅行には「疲労困憊」という言葉が付きまとう。旅行なのに。でも「そこがいいんじゃない!」(みうらじゅん)である。No Pain, No Gain. 疲れたけれど、素晴らしい、そしてなかなか見ることのできない眺望を見ることができた。 DSC_4945

疲れで眠いのを何とか2人でこらえながら、北の方角にあるワイミアまでクルマを走らせる。目的は Village Burger。ここはバーガーももちろんのこと、シェイクが抜群に美味しい店である。

この日はなぜかツアーの日本人が多く訪れていた。注文はバーガー2つ(チェダーチーズをトッピング)、フレンチフライ1つ、ダイエット ペプシ。そして食後にチョコレート シェイク。ここのシェイクは Tropical Dreams のアイスクリームを使ったシェイクである。美味しくない訳がない。美味しすぎて感動するくらいであった(もちろん身体には大いに悪いが)。 DSC_4966

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Village Burger と同じモールにあるスーパーマーケットなどを覗いて(ここでお土産のお菓子を買った)、そして夕方はビーチへ。

今日のビーチは Hapuna Beach。ここはプリンスホテルに隣接する広くて、そして有名なビーチである(妹夫婦が好きなビーチでもある)。この日は波が意外と高く、面白がってしばし波と戯れていたら(揉まれていたら)、波が少し高くなりすぎたせいか、遊泳禁止になってしまった(このビーチは監視員がいて、彼らから「海から上がれ」という指令があった)。

シャワーを浴びて塩水と砂を落とし、村上春樹騎士団長殺し」(2冊目)を読んでいたら、ハイキングの疲労からくる猛烈な眠気が襲ってきたので、ベンチに横になってしばらく寝る。妻に起こされたときは、もうほとんどの人が帰ってしまっていた。僕たちも帰ることにしようか。

妻が Waikoloa Village の KTA Super Stores に再度寄りたいと言うので(今日は総菜類を見たいらしい)、立ち寄る。少し食料を買って(残念なことに、妻の目当ての総菜類は惹かれるものがなかった)、Waikoloa の Queens Market で恒例の Tropical Dreams のアイスクリームで疲れをいやす。この日は「タヒチ バニラ味」にしたのだが、これも美味しかった。

ホテルに戻って、オレンジ色に染まる空を眺めながら、プール&ジャグジー。夕食はビール、チーズ、ドリトス。白ワイン(豊富なワインの品揃えを誇る Mauna Lani Shops で買い求めたウィリアム フェーブルのシャブリ)を飲みながら、日記を書いて寝る。明日の朝も早い。だいたいにおいて、僕たちの旅行は、朝が早いのだ(しばしば仕事に行く日本での平日よりも)。

ハワイ島4日目(ブランチ&ビーチ)

昨晩あまりにも疲れ果てたので(変わった旅をする人たちだと、自分たちも思う。でもこれが僕たちの旅のスタイルなのだろう。少なくとも今のところは。妻がこんな旅に付き合ってくれる人で良かったと思う)、8時までゆっくり眠る。珍しく起きてからもしばらく部屋でゆっくり過ごし、疲れをいやす。

今日の目標は「のんびりすること」。

まずは Holuakoa Gardens and Cafe でぶらりブランチ(©SDP)。パンケーキ(甘いもの)とチリビーンズ風の料理(辛いもの)を頼む。パンケーキもピリ辛のチリビーンズも、どちらも美味しく、付け合わせのパン(グリルで焼かれていた)もびっくりするほど美味しかった(この店で焼いているパンらしい)。

味もさることながら、この店はオープンな作りで、開放的かつ趣のある雰囲気も素晴らしい(ただし虫刺されは用意したほうが良いだろう)。ハワイ島内で僕たちの趣味に最も合っている店だと思う。できれば今回の滞在中に、再度訪問したいところだ。 DSC_4839

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そしていつものビーチ、Kua Bay へ。

一昨日よりも波が高く、波と戯れて遊ぶのが面白かった。ボディ サーフィンはタイミングも技術も難しく、何度かトライしたが、僕には無理だという結論に達した。 しばらく泳いで、それに飽きたら海から出てシャワーを浴びて、少し高い場所にあるベンチ(お気に入りの場所)で本を読む。

今回持参したのは村上春樹騎士団長殺し」。2月の発売開始と同時に買って長らく寝かせていたが、ようやく読むことができた(この日で1冊目を読み切った)。

夕日が沈むまで Kua Bay で粘り、夕日の写真を撮影して宿に戻る。残念ながら、この日の夕日の染まり具合は、点数にすると50点ほどだった。夕日できれいに空が染まる時と、そうでない時の差が何なのか、何に起因するのか、いまだに分からない(夕日ハンターとしては失格かもしれないが)。

だから毎日熱心に観察する必要がある。その日がきれいに染まらなくても、それほど肩を落とすことなく、諦めずに次の日も見続ける必要がある。旅行をしている間は。 DSC_4873

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妻の希望により、Waikoloa Village の KTA Super Stores に立ち寄る。妻が欲しいと言っていたショッピング バッグ(正直に僕の感想を述べると、変わったものを欲しがるものだと思う)も買うことができた(そして同じものを2つも買った)。そこで夕食用にサンドイッチと、またしてもケトルチップスを買って帰る。

部屋に一旦戻って荷物を下ろし、階下に降りて少しジャグジーにつかって(このホテルにはプール以外に温水のジャグジーがあり、いわば温泉代わりに重宝した。毎晩最後にジャグジーにつかるのが日課になった)、シャワーを浴びて夕食。少し日記を書いて寝る。

ハワイ島3日目(火山)

Pu'u Wa'a Wa'a という、こんもりした山(噴石丘)に登る予定で出発。

しかし到着してみると、今日明日はハイキング禁止の日であった。どうやら Hunting を行っている日らしい(ちなみに僕はハンティングは好きではない。牛肉も豚肉も食べるから、矛盾していることは承知しているが、好きではないことは事実である)。

さてどうするかと少し思案。予定を変更して西側の町、Hilo に行ってみることに。途中ホノカアの町を車窓見学。「ホノカア ボーイズ」という映画で有名な(といっても、僕は見ていないのだが)、のどかなホノカアの町からは眼下に海が見えて、僕はそれがとても好きなのである。

そこから道を上がって(ホノカアは幹線道路から少し下ったところにある)、TEX ドライブインで有名なマラサダを食べる。前回の教訓を活かし、今回はプレーンなマラサダのみ。そしてそれは相変わらずの美味しさだった(しかも安い)。 DSC_4790

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Hilo への途中で Akaka Falls に立ち寄るつもりだったが、入り口が分からないまま(標識があるだろうと思っていたのだが、それが見当たらなかった)、Hilo に到着してしまう。

まずシグゼーンのショップへ向かう。がしかし、運の悪いことに日曜日は閉店であった…。他に Hilo で立ち寄りたいところも休みだったので、Hilo にはやることがないねという話になり、それならば少し足を伸ばして火山を見に行こうということに。

1時間ほどで火山エリア(Volcano National Park)に到着。Visitor Center でガイドのおじさんに、実際に流れている溶岩を見る場所を教えてもらう。2つあるが、簡単なのは Kalapana から行く方法らしいとの情報を入手し、夕方からそこに行くことにする。

Visitor Center は標高が高い場所にあり、風が冷たかった。この調子だと溶岩を見に行く夜は寒いに違いない、と妻のジャケットを買い求め(ジャケットは旅には持参していたのだが、この日は出番がないと思ってホテルに置いてきてしまったのだ)、Kilauea Iki Trail へ。

このトレイルは噴火口跡の中を歩く約6.5Km のコース。2回目なので慣れたもの。1.5時間強で一周し(2度目だったがクレーター状の噴火口跡を歩く体験は面白かった)、流れている溶岩(Lava flow)を見に行くためにクルマを走らせる。

目的地は Kalapana である。 途中でスーパーに寄ってサンドイッチやスパムおにぎり(妻の好物なのだそうだ。実際に美味しいと言って食べていた)を買い求め、Kalapana 周辺の公園の駐車場でそれらを食べる。

Kalapana の溶岩見学入り口の駐車スペースには、すでに多くのクルマが溶岩を求めてやってきていた。 どうやら自転車をレンタルして、それで行ける所まで行き、そこから先をトレッキング(というかゴツゴツしたところを無理やり歩く)のが標準的らしいのだが、それを知らずに僕たちは徒歩だけで行けるだろうと考えて、歩き始める。

しかし、どうやらかなり遠いところまで歩く必要があるということが途中で分かり、引き返して自転車を借りることに。 自転車レンタルをしている店は路上にたくさんあるのだが、妻が目星をつけていた(こうしたところの妻の観察眼は素晴らしいと思う。心の底から) Jeff's Bike という店で自転車を借りる。

そして妻の選球眼が示した通り、ここを選んだのは大正解だった。このショップの夫妻は、とても感じの良い人たちで気持ちよくレンタルをすることができた(そして自転車もきちんとメンテナンスされていて良かった)。 Jeff's Bikes - Bike Rentals at Kalapana Lava Flow Viewing

少し出遅れてしまった感はあるが、自転車を借りて再出発。滑りやすくて運転しにくい砂利道(グラベル)を進む。いくつかのアップダウンを経て、30分弱で自転車で行ける限界のポイントに到着。自転車にロックをかけ、そこから歩く。

まずは事前に聞いた、溶岩が表面を流れていると思われるポイントを目指して歩き始める。しかし向こうから戻ってきた人たちに聞くと、僕たちが向かっている方向には溶岩ポイントはないらしい(スチームが出ているだけとのこと)。その人たちに教えてもらった通り、右に軌道修正して、再出発する。

その右の方角には確かに溶岩が流れているのが見えていたのだが、かなり遠そうだった。本当にあそこまで限られた時間で(自転車を時間内に返す必要がある)、行って帰ることは可能なのだろうか? 疑問に思いつつも、行けるところまで行ってみようと歩き始める。 DSC_4796

もちろん道などあろうはずはない。道しるべもない。照明もない。暗闇の中、少し月明かりがある程度である。幸いなことに自転車レンタルとセットで登山用のヘッドライトを借りていたので、それを頼りに進む。

溶岩が固まった跡(それもかなり最近固まったばかりのようだった)を歩くこと1時間以上。溶岩は見えてはいるものの、なかなかたどり着ないので諦めかけたところで、急に熱気を感じるポイントに到着。暗闇の中目を凝らすと、実は見学者も多くいる。「もしや」と思ったら、やはりそこに表面を流れている真っ赤な溶岩があった。

近寄ると溶岩が発するサウナのような(もちろんもっと近寄るとサウナどころではないのだが)熱気が襲ってくる。つい触りたくなる見た目をしているが、実際には触れるところまで近寄ったら、大いに皮膚を火傷するくらいの熱量であろう。火傷どころか、間違って転んだら人が死んでしまうだろう。考えようによってはかなり危険な場所である。そのような場所に at your own risk とはいえ、入場が許されているのはアメリカらしい。日本だったら、間違いなく立ち入り禁止になっているだろう。 DSC_4814

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しばし流れる溶岩を堪能し(これは本当に貴重な経験だった。僕たちの一生のうち、次の機会があるかどうかは分からない)、自転車を置いた場所に戻る。もちろん帰りも道はない。道なき道、ごつごつした溶岩跡をひたすら海の方向を目指して歩を進める(方向も分かりにくいのだが、溶岩が海に流れ落ちているポイントからは大きな白煙が出ていたので、それを目印に進む)。

戻りは45分程度。もう一つのビューポイントである、海に溶岩が流れ落ちる様子(Ocean Entry という)を少し離れた場所から眺める(これはさすがに、極限までは近づけないようになっている。より近づきたい場合は、海から船で近寄るツアーがある)。あまり時間もなく、5分ほどで退散。

自転車レンタルの時間を気にしながら、自転車で帰路を急ぐ(途中、土埃が目に入って死にそうになりながら…。人生いろいろと辛いことがあるものだ)。結果的には間に合って良かったが、この帰りの自転車ライドも疲れを助長した。 DSC_4828

そこから約2時間(150km 程度か)のドライブでホテルに到着したのは24時ごろ。すでにトレッキングで疲れ果てているところに追い打ちをかけるこの長時間ドライブでも、当然のことながら疲労困憊した。考えたら17時ごろから24時までずっと休むことなく動き続けている。優雅なバカンスのはずが、普段の生活ではあり得ないほど疲れてしまった…。我々の旅はどうしても、かように過酷になってしまう。もうそろそろ、少し軌道修正したほうが良いかもしれないとも思う。

でも「そこがいいんじゃない!」(みうらじゅん)とも思う。今日、流れている溶岩をすぐ近くに見ることができたのは、貴重な体験だった。疲労困憊した甲斐があった。No Pain, No Gain.

シャワーを浴びて、白ワインを飲んで少し落ち着く(この白ワイン、ウィリアム フェーブルのシャブリが、疲れた身体にじんわりと沁みわたる感じがして、とても美味しかった。それは初めて味わう、不思議な体験だった。このようなことがあるから、ワインという飲み物はずっと人に愛されているのだろう)。

ハワイ島2日目(ゴルフ and ビーチ)

6時起き、7時から Mauna Lani South コースを一人でラウンド(といっても、妻も同行。プレーはしないので、Rider Fee を払ってカートに同乗)。

ここは海沿いの素晴らしい景観のコースだった。堪能した。「ショットはまあまあだが、パット、アプローチ、バンカー(つまりショートゲーム)が下手すぎる」とのコメントは、本日カート運転係の妻より。

仰るとおり、スクールに通ってショットはだいぶ良くなってきたので、ショートゲームは練習が必要である。前回の教訓から、風が強くなる午後ではなく、早い時間のラウンドを選んだのは正解だった(その分、料金は高いのだが)。 DSC_4715

ホテルのカフェでシナモンロールを買い求め、部屋で朝食とシャワー。さてビーチに行こうと水着を探したところ、僕の水着が見当たらず、大騒ぎに(というか、妻が不機嫌に)。妻はすっかり拗ねてしまい、「もう今回も泳がない」と言い出す始末(前回は妻が旅行直前に足をケガして泳げなかったのだ。今回も不思議なことにハワイ行き直前に妻の足の爪がはがれるというトラブルがあったのだが、幸いなことに大事には至らず、泳ぐことはできた)。

仕方ないからショップで適当なものを買おうかと思っていた矢先、別のものを探していたところで水着が発見され落着し、出発する。

ビーチの前に腹ごしらえ。北のカワイハエという町にある、Cafe Pesto に行く。ピザとパスタを一皿ずつ。少し変わった料理を選んだので、少し失敗した気もしないでもないが(特にリングイネのパスタ)、まあそれも良いだろう。

次回への教訓としては、Cafe Pesto はピザだけでよい、ということである。地元の人も含めて多くの人が訪れていたので、人気のある店なのだろう。 DSC_4752

ビーチはもちろん Kua Bay。前回最も気に入ったビーチである。土曜日だったので、地元の人が多く訪れて賑わっていた。海で泳ぐのはいつ以来だろう、かなり久しぶりであることは間違いない。最初は冷たく感じた水にもすぐに慣れ、打ち寄せる波をしばし楽しむ(ここはリーフがなく、そこそこ大きな波が打ち寄せるのである)。

面白かったのは、サーフボードに乗る(乗せられる)犬。ジャックラッセルテリアのメスで、ロキシーという名前だった。観察していると、実はサーフボードに乗るのはそれほど好きではないらしく、岸が近づくとすぐに飛び降りていたが、でも海に連れてきてもらって、そして遊んでもらえて犬も幸せだろう(地球上のすべての犬がこのロキシーのように大事にされていればよいのに、と僕は痛切に願う)。 DSC_4756

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夕方になって風が強くなりすぎたので、ビーチは終わりにする(また何度か来る機会もあるだろう)。

コーヒーでも飲もうと Mauna Lani に戻って Shops へ。コーヒーを買い求め、隣の店で一緒に楽しむ Tropical Dreams のアイスクリームを買おうとしたら、なんと冷蔵庫が壊れてしまって、販売できないとのこと…。 でもハワイ島も2回目なので慌てない。前回泊まった Waikoloa エリアの Queens Market にあるスーパーにアイスクリームがあることは分かっていたので、そちらに向かう。

相変わらず無味乾燥な透明のパッケージの Tropical Dreams のアイスクリームを買い求め(最も信頼できるチョコレート味)、近くのベンチに座ってコーヒーとともにいただく。アイスクリームの味は変わらず美味しかった。 そのスーパーマーケットで化粧水(持ってくるのを忘れてしまったようだ)と食料を買い、ホテルの部屋に戻り、プールとジャグジーでしばし泳いでから夕食。

夕食は昨晩とほぼ同じで、サンドイッチ、サラダ、チーズ、Kona Brewing のビール(Wailua Wheat)、そしてケトルチップスを少々(これは欠かせない)。

PCを開いてこの日記を書き、お茶を飲んで就寝。 なお、あとで分かったのだが、化粧水と思って買ったものは、(日本でいうところの)乳液のようなものだった(Moisturizer として売られていた)。ネットで調べたところ、アメリカやヨーロッパの女性は化粧水は使わないらしい…。道理でスーパーでも見当たらないはずである。 DSC_4784

ハワイ島1日目(移動日)

2度目のハワイ島旅行の記録である(前回は4年前の、同じく9月だった)。

13:10 に予約したタクシーで自宅から最寄り駅まで(その前に午前中に犬を動物病院にあずけた)。横浜まで電車に乗り、YCATからバスで成田へ。最近は羽田も成田も、ほぼバスで行くことにしている。確実に座れるし、乗り換えは不要だし、空港の出発ロビーに着くので電車の駅から歩かなくて良いというメリットがある。最大の懸念は渋滞による遅延だが、これまでの経験からは、それほど大きく遅れることはなさそうだ(もちろん特に出発時は、時間に余裕を見ておく必要はある)。

今回の旅行はプレミアムエコノミー利用だったので、早めに到着して初の成田空港ANAラウンジを満喫(特にシャワーが良かった。しかし、早く着きすぎて、さすがに時間が余った…)。21:35 の ANA 便でホノルルへ。7時間強のフライト。

ホノルルでハワイアン航空の便に乗り継いで(乗り継ぎ時間には、まずスタバで妻がデミタスカップを購入。妻はスタバ デミタスカップのコレクターなのである。そして同じくスタバでアイスコーヒーを買って休憩。ホノルル空港には無料の Wifi がないのは少し残念である。そして冷房が効きすぎていて寒かった…)、ハワイ島に到着したのが14時ごろ。

ハーツでレンタカーをピックアップして(今回のクルマは Nissan Altima)、さて遅めの昼食をと向かったのは前回訪問した際に大のお気に入りになった Holuakoa Gardens and Cafe。丘の上にある店に無事到着して喜び勇んで入店するも、客が誰もいない…。おかしいなと思ったら、ランチとディナーの間の休憩時間とのこと…。事前調査が足りなかった。詰めが甘かった(そして今回の旅行は、このようなことが多かった。ツアコンとしては、もっと事前調査が必要であった)。

到着して早々、不穏な空気が流れ始めたが、幸いにも次の目的地はあっさり決まった。Ultimate Burger というバーガー屋さんである(ここも前回訪問済み)。店が入っている Kona のショッピングモールに15分ほどで到着し、それぞれチーズバーガーと、フレンチフライひとつ、冷たい緑茶で空腹を満たす。 DSC_4659

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同じモールにある OfficeMAX や PetCo を覗いて、DQ でソフトクリーム(早速食べ過ぎ)。

今回のホテルは Mauna Lani Hotel。ディスカウント価格だったので、山側を覚悟していたのだが、幸運なことにオーシャンビューにアップグレードされたツイン。チェックインは日本人の方が日本語で対応してくださり、とても有り難かったのだが、海外に来た感じがあまりしないのも事実。難しい。

ビーチに降りて沈んでいく夕日を眺めた後(この日は雲が多く、あまりきれいには染まらなかった)、夕食の買い出しに Mauna Lani Shops まで 1km ほどの道を歩く。おろしたばかりの Pearl ギョサンで歩くのは結構辛かったので(足に当たる部分が痛かった)、帰りはシャトルを呼んでホテルに戻る。 DSC_4664

夕食はサンドイッチ、シーザーサラダ、チーズ、Kona Brewing のビール(Lemongrass Luau)、そして恒例のケトルチップス(これは日本でも売っているが、アメリカに来たら、ダメとは分かりつつ、つい食べ過ぎてしまう)。

食後に成田で買った「萩の月」と持参した紅茶でお茶したらすぐに眠くなり、22時ごろ就寝。

Farewell, our lovely

(私信)

この線路を降りたら 赤に青に黄に 願いは放たれるのか?

この線路を降りたら 虹をかけるような 誰かが僕を待つのか?

この線路を降りたら すべての時間が 魔法みたいに見えるか?

今そんなことばかり考えている なぐさめてしまわずに

小沢健二ある光


今そんなことばかり考えています。虹をかけるような誰かには会えましたか?
魔法をかけられたかのように、突然いなくなってしまったあなたへ。 生まれてきてくれてありがとう。たくさんの楽しい思い出をありがとう。 色々と気を使ってくれて、ありがとう。 そして、さようなら。でも忘れないよ。 またそちらで会いましょう。会えると信じて、それを楽しみにしています。 その時は、いつものあなたの、素敵な満面の笑顔を見せてください。 それまでは、少し離れた場所でリヴと遊びながら、笑顔で見ててください。たまに空を見上げて、僕も探します。 いつも懸命に頑張っていたあなたを見習って、僕も頑張って生きます。

僕たちがいた場所は 遠い遠い光のかなたに

そうして いつか すべてはやさしさの中へ 消えてゆくんだね

流れ星 静かに消える場所 僕らは思いを凝らす

流れ星 静かに消える場所 僕らは思いを凝らす

目に見える すべてが 優しさと はるかな君に伝えて

小沢健二流れ星ビバップ